★両チームのスタメン(バルサのベンチメンバー)

★得点(アシスト)と警告・退場
・得点
前半42分 【バルサ】A・ファティ(ジュニオル)
後半24分 【バルサ】 メッシ(PK)
・警告(イエローカード)
【バルサ】 ウムティティ,プッチ,ラングレ,ジュニオル,ラキティッチ(5枚)
【レガネス】 ブスティンサ,R・ペレス,アワジーム(3枚)
・退場者(レッドカード)
【バルサ】 なし
【レガネス】 なし
★試合の流れ *得点に関わるシーンは赤字
大幅なローテーションも予想された一戦でしたが、ほぼフルメンバーで挑んだバルサ。出場停止明けのラングレがピケとのコンビを組み、アルバのところにはジュニオルが入ります。
中盤はフレンキーがお休みでブスケツ、ラキティッチ、アルトゥールのトリオ。左ウイングには17歳アンス・ファティが起用されました。
対する19位レガネスは前節のスタメンから6人を入れ替えてきました。5バックシステムを採用。完全にバルサ対策をしてきた感じですね。チームトップスコアラーのオスカル・ロドリゲスは出場停止です。
○前半
予想通りキックオフからバルサがボールを持ち、レガネスがブロックを作って守る展開。レガネスは5バックと中盤ダイヤモンド型4人の距離感をしっかり狭くして、とにかく中央を閉めて守ります。

ラキティッチ、アルトゥールに対してはマンマークという訳ではなく、DFラインまで流れたらマークは手放します。とにかくボールの出所であるブスケツをしっかり潰し、メッシらに中央でボールを持たせないのが狙いです。
この戦い方はうまくハマりました。バルサのパス回しは各駅停車でスピード感がなく、攻撃のリズムが作れません。
先にチャンスを作ったのはレガネス。11分,13分と続けざまにゲレーロがビッグチャンスを迎えますが、どちらも紙一重のところで得点には至りません。バルサとしては助かりました。
なかなか相手ペナルティーエリア内に侵入できず、シュートすら打てないバルサを救ったのは17歳でした。
42分。左サイド高い位置で粘ったジュニオルからボールを受けたアンス・ファティ。右足を振り抜いてゴールネットを揺らします。貴重な貴重な先制点。
ファーストタッチでボールを置いた位置が絶妙で、シュートの思い切りも素晴らしかったです。
ホームのバルサが1点リードして前半を折り返します。
○ハーフタイム
レガネスはロケ・メサに代えてアサレを投入。バルサは交代なしです。
○後半
後半も基本的には同じような展開。
追加点が欲しいセティエンは、スアレスやビダルを投入してポジションチェンジなどを加えつつ活性化をはかります。
19分、右サイドをメッシとセメドで完全に崩して最後はグリーズマンがうまく流し込みネットを揺らしますが、これはVARの結果オフサイドの判定。
ただメッシが黙ってません。
22分。センターサークル内のメッシ。トラップで1人をかわしてドリブル開始です。また抜きでさらに1人をかわすと、完全なファールを受けながら倒れずに前進。ペナルティーエリア付近まで侵入すると、スアレスとのワンツーを受ける動き出しでファールを貰ってでPKを獲得します。
なんか、とんでもないものを見せられました。やっぱりこれがメッシです。
このPKをしっかり自身で沈めて2-0とします。(得点は24分)
この後も両チームメンバーを代えながら試合は進行。久々の出場となったプッチが決定機を迎えたり、アギーレが退席処分になったり、謎のイエローカード祭りが開催されたりしましたが。
スコアはこのまま動かずバルサがしっかり勝利。2点差になってからは両チーム単純なミスが増え、集中力が切れた感じはしましたが、まぁ良しとしましょう。
主力の出場時間もコントロールしながら勝ち点3。セティエンもうまくマネジメントしました。
★個人採点と寸評(採点は10点満点で平均は6点)
GKテア・シュテーゲン 7点
最後1本パスミスでピンチを招いた他は文句なし。再開後2試合連続のクリーンシート達成です。
CBピケ 7点(後半28分OUT)
この日もしっかり集中していました。
CBラングレ 6.5点
前半11分のゴールカバーはチームを救いました。ピケ→ウムティティの交代で右CBにポジションを変えてからは少し不安定でしたが、こればっかりは仕方ない。
RSBセルジ・ロベルト 6.5点(後半8分OUT)
前半からハーフスペースをうまく使い、何とかチャンスを作り出そうとしました。決定的な仕事はありませんでしたが、やはり良い選手です。
LSBジュニオル 6.5点
先制点をアシスト。動き出しのタイミングは良くなってきたのでは。
MFブスケツ 7点(後半18分OUT)
先制点のきっかけとなったのはブスケツの縦パスなんです。この2試合は安定感抜群。やはり外せません。
MFラキティッチ 7点
良かったですね。ラスト30分は久々にピポーテとしてプレーしましたが、やはり安定感がありました。
このHikotaさんのツイートが全てです。
MFアルトゥール 6点(後半28分OUT)
うーん。評価が難しい。普通に良かったと思うんですけど、効果的なプレーは少なかった。現状ベストメンバーを組むと控えになってしまうのかなぁ。
FWメッシ 8点 ★MOM
停滞していた前半から何度も攻撃のスイッチを入れようと試み、先制点にも絡みました。PK獲得のドリブルなんて、もうなんかわけが分かりません。笑
てか、今日めちゃくちゃ走ってましたよね。大丈夫?って感じですが。メッシとしてはこれからも全試合フルで出るつもりなんでしょうね。
FWアンス・ファティ 7.5点(後半9分OUT)
素晴らしい先制点でした。
左サイドから何度も仕掛けつつ、チームのリズムを崩すような突っ掛け方はしない。冷静な判断力も17歳とは思えません。
試合直後の僕のツイートです。もう、これに尽きます。
FWグリーズマン 5.5点
ゴールネットを揺らすもギリギリでオフサイドの判定。ツイてないですね。左ウイングに入ってからは更に魅力が減ってしまった気もするんですが。ほんとにどうすれば良いんでしょうね。
○交代出場
SBセメド 6.5点(後半8分IN)
スピード感を見てもコンディションは良さそう。
FWスアレス 4点(後半9分IN)
やる気ないの?ってくらい動いてませんでしたね。メッシとのワンツーでPKを獲得したシーン以外、全く何もしていませんでした。これでは厳しい。
MFアルトゥーロ・ビダル 6点(後半18分IN)
メッシをうまく気遣いつつ、しっかり試合をクローズ。プッチへのスルーパスもナイスでした。頼れる兄貴です。
MFリキ・プッチ 6点(後半28分IN)
攻撃にリズムをもたらしました。試合がちょっとグダグダになってからの出場だったので評価が難しいですが、やっぱり見ていて心地の良い選手です。
あのチャンス決めてたらなぁ。
CBウムティティ 4.5点(後半28分IN)
不用意な飛び出しでイエローをもらったり、ちょっとしんどいです。ここ2年くらいコンディション上がりませんね。ケガが問題なのか、本人の意識が問題なのか。立場はまた難しいものになりそうです。
★トピックス
【バルサ】レガネスの組織された守備 バルサの攻め手は2つ
この試合、レガネスはしっかりとしたバルサ対策をして臨んできました。特にバルサを苦しめたのがダイヤモンド型の中盤4人と5バックの距離感。中盤の4人はとにかく中央を閉め、バルサにとっての1番の攻め手であるメッシのスペースを消してきました。
そんな展でバルサにとって攻め手となったのは大きく分けて2パターンでした。

まず1つは、サイドで攻め切る形。このパターンでは主に左サイドが主攻となりました。ジュニオルとファティは相性が良いのか、何度かシンプルに裏を取って攻撃に深みを作りました。
先制点のシーンも左サイドで崩し切った形です。ブスケツが一瞬の隙をついてメッシに縦パスを入れたところから、ファティのゴールにつながりました。

もう一つは、相手のスライドより早くボールを逆サイドに展開し、ハーフスペースからアーリークロス(もしくは斜めのパス)でゴールに近づく形です。
相手の中盤4枚は中央のスペースを閉めるため、極端にボールサイドに寄っていました。スムーズにいったシーンは少なかったですが、「ラキティッチやセルジ・ロベルトが逆サイドのハーフスペースでフリーになってメッシやグリーズマンの走り込みに合わせる」という狙いは見て取れました。
イニエスタやシャビがいない今、現状のスカッドで引いた相手にゴールを奪うパターンは多くありません。同サイドをしっかりと攻め切る形、ボールを素早く展開してアーリークロスに2列目から走り込む形、この2つはどちらも重要になりそうです。
マジョルカ戦の先制点も、アルバのアーリーにビダルが頭で合わせたものでした。
また単純に、ジュニオルとファティの相性が良さそうというのは収穫でしたね。セルジ・ロベルトとメッシ、セメドとデンベレのように、縦関係の好相性はシンプルに大きなメリットです。
【バルサ】もう一つの攻め手
おっと忘れていました。バルサにはもう一つ大きな攻撃パターンがあります。メッシの単独突破です。はい。
もうすぐ33歳になるとは思えません。後半、相手の守備組織が少し崩れたと思ったらあのドリブルです。チートです。笑
本当はスアレスとの絡みでもっと破壊力が増すはずなんですが…。今後どうなるでしょう。
★最後に
何はともあれ大事なホーム戦でメンバーもうまくコントロールしながら余裕を持っての勝利。良いんじゃないですか。
タイトルを争うマドリーにプレッシャーをかけ続けていきましょう!!