【マッチレビュー】19〜20シーズン/リーガ第38節(最終節)/アラベスVSバルセロナ/0-5○

★両チームのスタメン(バルサのベンチメンバー)

両チームのスタメン

★得点(アシスト)と警告・退場

・得点
 前半24分【バルサ】アンス・ファティ
 前半34分【バルサ】メッシ(プッチ)
 前半44分【バルサ】スアレス(アルバ)
 後半12分【バルサ】セメド(プッチ)
 後半30分【バルサ】メッシ(アルバ)

・警告(イエローカード)
 【バルサ】 なし
 【アラベス】 なし

・退場者(レッドカード)
 【バルサ】 なし
 【アラベス】 なし

★試合の流れ *得点に関わるシーンは赤字

19-20シーズンの最終節。前節で残留を決めた15位アラベスのホームに乗り込みます。

お互い消化試合ですが、CLが控えているバルサとしてはしっかり勝って良い形でリーガを締め括りたいところ。なにより、格下相手に連敗は許されません。

ピケ、ラキティッチ、ジュニオルが出場停止。ラングレの相方はB所属のアラウホがつとめます。プッチ、ファティもスタメン起用。GKはネトが今季リーガ2試合目の出場になります。

アラベスはチームの基本システムである4-4-2でスタート。バルサ対策は特にないのかな?

日本時間24時キックオフ。

○前半

まずはバルサがボールを持ち、アラベスが4-4-2のブロックで守る展開。

アラベスは比較的ラインを高く設定していました。中央ある程度高い位置で奪って、素早く攻めるのが狙いでしょう。

対するバルサはキックオフから数分はブスケツがCB間まで下がりビルドアップをサポートします。プレスをかけても奪えず、ずるずるとラインが下がるアラベスに対し、バルサが次々とゴールに迫ります。

まずは3分、プッチの強烈なミドルシュートがクロスバーを直撃。10分にはファティがドリブルからうまく相手DFのタイミングを外して惜しいシュートを放つと、12分にはビダル、16分にはメッシがクロスバー、ポストに当たるシュートを撃ちます。

残留を決めて既にヴァケーションモードに入ってしまっていたアラベス。攻守に集中力を欠いていました。バルサの得点は時間の問題か。

24分、試合を動かしたのは17歳アンス・ファティでした。

左サイドから攻め上がるバルサ。スアレス、ビダル、セルジロベルトとボールがつながり、大外にポジションをとっていたメッシがペナルティーエリアに侵入します。

左足であげたクロスは相手DFに当たって少しコースが変わったものの、走り込んできたアンスにはドンピシャでした。右足ダイレクトで叩き込んで先制点。

これでアンスは今季7得点目。すごすぎる17歳。

続いては34分。

自陣でセルジロベルトがインターセプトしたところから一気にカウンター。プッチに長いパスが通ってペナルティーエリアまで攻め込むと、ここしかないというタイミングで走り込んだメッシにパスを通します。

完璧に抜け出したメッシはGKとの1対1を落ち着いて制してゴール。これで今季24点目。ベンゼマとの得点王争いで差を広げます。

次は44分。中央で持ったメッシから左走り込んだアルバにスルーパスが通ると、ダイレクトのクロスにスアレスが頭で合わせてゴール。まるで練習のような美しい得点でリードを3点とします。

このまま前半は終了。上に書いた以外にもプッチが素晴らしいスルーパスをスアレスに通したり、バルサがバルサらしくプレーしていた45分間でした。

○ハーフタイム

アラベスはハーフタイムで3つの交代カードを切り、システムを4-1-4-1に変更。なんとか一矢報いたいという現れでしょうが。

バルサのほうに交代はありません。

○後半

後半開始早々バルサにアクシデント。ラングレが右足の付け根を痛めて負傷退場。表情や足取りを見るとそこまで深刻そうではありませんでしたが、CLに向けて少し不安な離脱になりました。

ベンチにCBがいないバルサはセメドを投入し、左CBにはビダルが入りました。

それでもバルサペースは変わりません。

4点目は後半12分。右サイド深くまで攻め込むと、中央フリーで持ったプッチから右どフリーのセメドへスルーパスが通ります。右足を振り抜いたセメドのシュートがネットに突き刺さり今季初ゴール。

最後のゴールは30分、アンカーのフレンキーがスルスルと抜け出して左サイドに展開。アルバのクロスに対してスアレスがニアで潰れ、後ろから走り込んできたメッシが左足ダイレクトで決めました。この日2点目で単独得点王をほぼ確実なものにします。

これ以上のゴールはありませんでしたが、アラウホとビダルを中心に守備も集中を切らさず。このまま試合は5-0で終了。

しっかりとクリーンシート+マニータ(5得点)で最終節を締めくくりました。アラベスの緩い雰囲気もありましたが、前節の負けを払拭する意味でも良い試合になりました。

その後行われた試合でベンゼマは無得点。メッシが4シーズン連続7度目のピチーチ(リーガ得点王)を獲得しました。おめでとう。

★個人採点と寸評(採点は10点満点で平均は6点)

GKネト 6点

今季リーガ2試合目の出場。バルサが圧倒的に攻めていたのでほぼプレー機会はありませんでした。ただ、唯一プレスをかけられた場面ではミドルパスをミスし、後半には中途半端な飛び出しもありました。

CBアラウホ 6.5点

足速いですね。相手も相手でしたが、無難にプレーしてクリーンシートを達成。戦力としてじゅうぶん計算できる選手に成長してくれています。

CBラングレ 6点(後半5分OUT)

ラングレも問題なくプレーしていましたが、ケガが心配です。CLまでにしっかり回復してください。

RSBセルジ・ロベルト 7.5点

1,2点目のきっかけになりました。やはり彼が右サイドのハーフスペースをしっかり使えるかどうかがバルサにとってかなり大切になります。

LSBジョルディ・アルバ 7.5点

2アシスト。アルバとしても久々にスカッとした内容だったんじゃないでしょうか。ランニングとダイレクトのラストパス、どちらのアシストも完璧でした。

MFブスケツ 6.5点(後半13分OUT)

アラウホに気を遣ってか、試合序盤はほぼ3バックの中央の位置まで下がってビルドアップを助けました。あれはセティエンの指示でしょう。

ブスケツはナポリ戦出場停止。なんとかここを乗り切りたい。

MFアルトゥーロ・ビダル 7点

前半はクロスバー直撃のシュートを放つなど攻撃面でエネルギッシュにプレー。後半はラングレの負傷でCBに入りましたが、そちらでもしっかりとプレーしました。

そんなビダルもナポリ戦は出場停止。厳しいです。

MFリキ・プッチ 7,5点

メッシとセメドの得点をアシスト。最終節にして、目に見える結果が出ました。これは本人としても嬉しいでしょう。守備面でもしっかりと運動量を発揮して、90分戦いました。

ナポリ戦でも必ず出番があるはずです。ビッグマッチで結果を残して、本当の意味で主力入りしたいところ。期待しています。

FWメッシ 8.5点 ★MOM

しっかり2得点でピチーチ(得点王)獲得。どちらもバルサらしい、メッシらしいゴールでした。

オサスナ戦の後には少し悲観的なコメントを残しましたが、これでしっかり切り替えられるはずです。CLは良くも悪くもメッシ次第。お願いします。夢を見させてください。

FWアンス・ファティ 7点(後半33分OUT)

この試合でもゴールを決めて今季7得点。しかも貴重な先制点でした。得点シーン以外にも相手のタイミングを外した惜しいシュートを放ったり、いい感じでした。

ファティはもはや主力級。ナポリ戦でもスタメン濃厚だと思います。お願いします。

FWスアレス 6.5点

この試合3点目を記録して今季は16Gフィニッシュ。メッシの2点目でも、しっかりニアに走り込んでアシストの動きをしました。

このゲームでも簡単なミスは目立ちましたし、守備面でもチームとして負担は増えますが、おそらくナポリ戦はスタメンで起用されるでしょう。もう全部目をつぶるから点をとって下さい。

○交代出場

DFセメド 6.5点(後半5分IN)

プッチからのアシストで今季初ゴールを記録。思い切りの良い鋭いシュートでした。

MFフレンキー 6点(後半13分IN)

この試合では35分ほどプレー。バルサのピポーテっぽくはありませんが、良いプレーでした。コンディションも上がってきているみたいでよかったです。

FWブライスワイト 5点(後半33分IN)

最終節でもゴールは生まれませんでした。

★トピックス

【リーガ】19-20シーズン終了

19-20シーズンの順位表

CL出場権・・・マドリー,バルサ,アトレティコ,セビージャ
EL出場権・・・ビジャレアル,ソシエダ,グラナダ
2部降格・・・レガネス,マジョルカ,エスパニョール

これで全チーム、全38試合を消化。優勝はマドリー、おめでとうございます。

・最終節で大勝したグラナダが昇格組ながら7位フィニッシュでEL出場権を獲得。レガネスはマドリー相手に奮闘するも、引き分けで降格が決まりました。セルタは助かった。

・その他、ビジャレアルはカソルラ、ブルーノソリアーノのラストマッチを見事勝利で飾ってトップ5位入り。ヘタフェは徐々に順位を下げて8位とEL出場権を逃しました。

・マジョルカの久保はリーガ35試合に出場して4G4A。チームは降格してしまいましたが、久保自身は来季のステップアップが大きく見込める活躍を見せました。

・エイバルの乾貴士は今季も主力として出場を続け、29試合出場の2G3A。満足いく内容、結果ではなかったでしょうが、チームもしっかりと残留を決めました。契約もまだ2年残っています。フロント、監督、チームメートから愛されるアイドル的存在ですので、来季は不倫に気をつけてもっと頑張って欲しいところ。

・セグンダ(2部)では岡崎慎司所属のウエスカが昇格を決めました。チーム得点王の岡崎は契約延長するようで、来季はリーガ・エスパニョーラに舞台を移します。最終節を残して5位につける香川真司所属のサラゴサも昇格プレーオフ進出を決めています。日本代表のレジェンド2人がプリメーラ(1部)でプレーするとなれば、ライト層からの注目度も高まります。なんとか昇格して欲しいです。

【トップ3】戦いはCLへ

さて、リーガのトップ3であるマドリー、バルサ、アトレティコのシーズンは続きます。

アトレティコはリヴァプールとの激戦を制して既にラウンド8進出が決定。ベスト4入りを賭けてライプツィヒ(ドイツ)と戦います。

マドリーはシティ、バルサはナポリ相手のラウンド16 2ndレグが残っています。試合までの2週間でしっかりコンディションを整え、リーガの強さを見せて欲しいです。

★最後に

さて、これでリーガは終了。CLは残っていますが、とりあえず区切りという事でお礼を言わせて下さい。今季もありがとうございました。

昨年末ごろからプライベートでも色々と変化があり、ブログを全く更新できない情けない期間もありましたが、なんとかフィニッシュできました。

特に再開後は「過密日程・早朝ゲーム続き・塩試合多し」というちょっとしんどい1ヶ月でしたが、たくさんの方を読んでいただけて、コメントも貰ったりして、楽しくブログを続けることができました。

CLまでにシーズンまとめの記事や考察も書ければと思っています。そちらも良かったら読んでやって下さい。お願いします。

コロナや大雨、そしてこれからは猛暑と、生き辛い日々が続きますが、どうぞご自愛ください。

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