【急遽】苦境に立たされそうなラキティッチ

キケ・セティエンバルサの初陣。本当に素晴らしい試合でした。久々に“バルサっぽい”サッカーが見られた上、しっかりと勝利。ゴールを奪うまでに時間はかかりましたが、初戦としては100点満点です。楽しかった。

グラナダ戦のレビューはなるべく早くアップします。そして新監督キケ・セティエンの采配についてもたくさん書きたいことがあるのですが。

ラキティッチが気になります。皆さんのツイートを見てると、この試合でのプレーに対する評価が非常に厳しかった。

私個人的としては、そこまで悪くなかった。というのが率直な意見です。ただ他の選手たちが軒並み好プレーを披露したので、少し見劣りしたのかなという感じでしょうか。

それでも、今シーズンここまでのラキには色々と思うところがあります。

この記事では、ラキティッチの今後について考えていきます。短めにいきます。

【結論】ラキティッチの立場は今まで以上に厳しくなる(だろう)

バルサには現在、

アルトゥーロ・ビダル(32)
ブスケツ(31)
ラキティッチ(31)
アルトゥール(23)
フレンキー・デ・ヨング(22)
リキ・プッチ(20)

という6人のミッドフィルダーが在籍しています。(プッチは今後、ファティやペレスのようにトップチーム扱いになるでしょう)

普通に考えると、中盤の枠は3。今回のグラナダ戦ではブスケツ、ビダル、ラキティッチの3人がスタメンに選ばれ、カンテラーノのプッチ、ケガ明けのアルトゥールが途中出場しました。フレンキーは出場停止によりベンチ外です。

グラナダ戦のスタメン

この試合で、セティエンの考え方がかなりはっきりと分かりました。ブスケツ、ビダルは替えが効きません。

【ブスケツの役割】
文字通りチームの軸。セティエンが好むサッカーにおいて完全に中心選手です。ビルドアップと攻撃の組み立て、そしてネガティブトランジション時(攻→守の切り替え)においても重要なタスクを担います。

【ビダルの役割】
その圧倒的な守備強度と攻撃力+メッシとの関係。グラナダ戦のゴールシーンでも、ペナルティーエリア内に侵入してアシストを記録しました。
グリーズマンは今後も左ウイングとして起用されそうなので、相手DFラインと駆け引きできる選手としてビダルは外せません。スアレスはケガで今季絶望。グリーズマンが中央に入る3トップを予想していましたが、セティエンはメッシ中央のフォーメーションを基本に考えているようです。

ブスケツは言わずもがな。ビダルにおいても上記の理由からこれからはスーパーサブではなくスタメンとして起用されていく可能性が高いです。この冬に新しいFWを獲得する動きも具体的にはありませんし、そもそもバルサのスタイルにしっかりハマるセンターフォワードは簡単には見つかりません。

デンベレという大きな武器も復帰間近なので、今季の残りは現状のスカッドで戦うでしょう。となると、何度も言うようにビダルは攻守において重要な役割を担うはずです。

→ブスケツとビダルは、ターンオーバーを組む試合以外はほぼ間違いなくスタメンで起用されるでしょう。

ということは、中盤の残る枠は左インテリオールの1つだけ。

まだたった1試合しか見ていないですが、セティエンが左インテリオールに求める主な能力は以下のようになると考えられます。

左インテリオールに求められる能力

①被カウンター時の守備力・走行量・スピード
②細かいスペースでの崩し
③正確なビルドアップ

①アルバは左SB(サイドバック)というより、左WB(ウイングバック)と言える高いポジションを取ります。その分セルジ・ロベルトが自制して守備のバランスを保ちますが、アルバの後方のスペースはどうしても相手に狙われるでしょう。
高い位置からの守備はもちろん、プレッシャーを剥がされた時、後ろ向きに戻る運動量・スピード、そして単純な守備力が求められます。

②グラナダ戦でも組織された守備ブロックに苦しみました。今後はさらに、ファイナルサードでの崩し、アルバやグリーズマン、メッシを活かしながらの精密かつ大胆なプレーが求められます。運ぶドリブル、ラストパス。長らくこのポジションはイニエスタが務めていました。

③低い位置からのビルドアップです。マイボールのゴールキックや自陣深い位置からのスローインになると、相手もプレスをかけてきます。自陣の狭いスペースでボールを扱い、うまくポジショニングをとりながら前線にボールをつなぐ能力が求められます。

もちろん他にもたくさんのタスクがあるでしょうが、この3つは最低限、そして最大限求められる能力です。

ラキティッチがフレンキーに勝る部分が見つかりません

グラナダ戦では出場停止だったフレンキー。今季ここまでの2人の出来を見ていると、ラキティッチの方が劣っていると言わざるを得ないでしょう。その上、単純な若さ(将来性)の部分でも10の年齢差があります。

誰が考えても、フレンキーがファーストチョイスになるはずです。厳しいですが。

★今後予想されるラキティッチの起用法

バルサの次戦は国王杯のイビサ戦。3部の相手なので、B所属のメンバーも含めた大幅なローテーションも予想されます。ので、この試合のメンバー構成でどうこう言うのは難しいかもしれません。

注目はリーガのバレンシア戦(A)です。難敵です。しかもアウェー。ここでセティエンバルサの真価が問われますし、起用法(スタメン)にもハッキリと色が出るでしょう。

おそらく中盤は、ブスケツ、ビダル、フレンキーのトリオなる。

今後予想されるラキティッチの起用法としては、
①リード時に試合を締めるクローザー
②ブスケツ休養時のピポーテ

になるでしょうか。

得点が欲しい時はプッチの方が攻撃にアクセントを付けられますし、ピポーテに関しては、フレンキーやアルトゥールが務める可能性すらあります。

ビダルが休む時は、右メッシ中央グリーズマンの3トップで、ブスケツ、フレンキー、アルトゥールがトリオを組むフォーメーションも可能です。

さぁ、いよいよ厳しくなりそう。

★最後に

今季でバルサでの6年目のシーズンを戦っているラキティッチ。昨季までの5年間は完全な主力メンバーでした。今季も前半戦の数ヶ月は完全に干されたところから、またスターティングメンバーに返り咲いたのですが。

監督交代で再び正念場に立たされました。

年齢や過労による衰えも隠しきれなくなってきた。スアレスの復帰やケガ人の復帰も彼にとっては逆風です。

どうなる。今季残りの半年が、バルサのユニフォームでプレーする彼を見る最後のシーズンになってしまいそうです。

この記事では厳しい意見ばかりを書いてしまいましたが、ラキティッチは本当に大好きな選手です。もし良かったら、ちょうど1年ほど前に書いた上の記事も読んでみて下さい。

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