先日更新した、「【詰んでいる?】バルサは来季以降どうする」を読んで下さった皆さん、ありがとうございます! 思った以上の反響で、コメントもたくさん頂けまして、本当に感謝感謝です。
今回は、少し遅くなりましたが、CL決勝について書いていこうと思います。
マッチレビューではありません。感じたことを、そのまま文章にします。皆さんも軽い気持ちで読んでください。
ではいきましょう。
①史上最悪のCL決勝?
まずは、この話題です。どこかのウェブサイトが、海外メディアの記事を引用した「史上最悪のCL決勝」という見出しで記事をアップしていましたね。
私個人の感想を言います。
史上最悪? そんな訳ないでしょう。
確かに中盤を省略したロングボールは多かったです。硬い試合でした。チャンスや見せ場も、それほど多くありませんでした。それは認めます。そして、開始数秒でのPKによる得点。まぁ、言いたいことは分からんでもありません。
ただ、両チームがやっているサッカー、その強度、そして技術、見応え十分でした。
まさに、現代サッカーを象徴するような試合でしたね。
トッテナムは特に、“相手の良さを消す”という近年のトレンドを再現したようなフォーメーションで挑みました。

ウィンクス、シソコの2ボランチを使った4-2-3-1。相手のフォーメーションとの“噛み合わせ”を意識したシステムですね。まさしく。特に、長期離脱明けのウィンクスのスタメン起用は驚きました。
ダイアモンド型の中盤で、ケイン+ルーカス・モウラ(ソン・フンミン)の2トップを組んでくるかと思いました。
②局面で少しずつ上回ったリヴァプール
対するリヴァプールは、おなじみの4-3-3で挑みました。注目は中盤の組み合わせでしたが、ミルナーではなくキャプテンのヘンダーソンがスタメン。
いつも通りのシステム、メンバーで挑んだリヴァプールでしたが、ボール支配はトッテナムに譲りました。これは、狙い通りではなく“思ったよりボールを奪えなかった”という結果だと思います。解説の戸田さんも言っていましたね。
リヴァプールは開始から、しっかりと前線からプレスをかけていました。ただ、思ったより奪えなかった。高い位置での回収に失敗して、嫌な形で前線に運ばれるシーンもありました。それだけ、トッテナムのビルドアップも質が高かった。
それでも、やられなかったんですね。
ファン・ダイクを中心としたDFライン。そして守護神アリソン。まさに鉄壁でした。
トッテナムがファビーニョの両脇を狙っていると分かると、ヘンダーソン、ワイナルドゥムはしっかり中央を閉める守備を徹底し、スペースを与えませんでした。サラー、マネの守備意識も高く、時間帯によっては全員が自陣深くに引いて守るという“割り切る”姿勢も見せました。
そして、局面で少しずつ上回っていたんですよね。リヴァプールの選手が。
ほとんどのマッチアップで、質的優位を誇りました。特に、中盤より前の選手がボールを持った時の技術です。
シソコ、ウィンクス、アリ、エリクセン、ソン。トッテナムの中盤も素晴らしい選手ばかりですが、この試合に限るとボールロストが多かった印象です。チャンスになりそうなシーンでのパスミス、ドリブルでのタッチミスもありました。
対するリヴァプール。こちらも、もちろんミスはありました。ただ、ミスの質が違ったんですよね。技術、判断ともに、本当に大事な場面ではミスが少なかった印象です。
ファビーニョ、ヘンダーソン、ワイナルドゥムの中盤3枚に加え、ジョー・ゴメス、ファン・ダイクのビルドアップ、ロングボールの質も高かったように感じます。
プレミアリーグの勝ち点差26ほど、大きな差があったとは思いません。ただ、やはり細かい部分には少しだけ質的な違いがあったと思います。
③ケガ明けエースの考え方
もう一点、差という話をすると、両チーム怪我明けエースの起用法にも大きな違いがありました。
トッテナムはケイン、リヴァプールはフィルミーノ。お互いに“万全ではない状態”のエースをスタメンで起用しました。ただ、前者はフル出場したのに対し、後者は約60分で交代しました。
ケインとともに沈んだスパーズ。早々にフィルミーノを見切ったレッズ。そういう言い方もできると思います。
両エースとも、60%くらいの出来でしたからね。
④ラッキーボーイの存在
ここで勝負を分けたのが、ベンチスタートの選手です。
オリギ、本当に“持っている”男でしたね。笑
正直、ゴールシーン以外はさっぱりの出来でした。簡単なミスも多かった。ただ、あのゴールを決めてしまうんですよ。準決勝バルサ戦2ndレグに続いて、最高の働きをしました。
トッテナムは、同じく準決勝2ndレグでハットトリックを達成したルーカス・モウラがその存在になるはずでした。スタメン起用されるかとも思いましたが、ポチェッティーノはベンチスタートさせ、勝負どころで投入する判断でしたね。
ただ、少しだけ遅かった印象です。後半21分投入。これも戸田さんが言っていたことですが、もう少し早くから見たかった。あと10分早く投入していれば…。なんて思ってしまいました。
まぁ、これは“タラレバ”です。どちらにしても、信じ抜いたクロップ、そして結果を残したオリギが素晴らしかったことには間違いありません。
そんなこんなで2-0としたリヴァプールがトッテナムの猛攻を最後まで凌ぎ切って優勝。終盤は特にアリソン、ジョー・ゴメス、ファン・ダイクの安定感が光りました。
⑤スペクタクルさに欠けた理由は?
ここからは少し話を変えます。
私はこの記事の冒頭で、「史上最悪のCL決勝」というワードを、声を大にして否定しました。それは嘘ではありません。事実、質は本当に高かった。
ただ、
“スペクタクルさに欠けていた”という点に関しては同意します。誤解を恐れず簡潔に言うと、“面白くない時間帯も長かった”という表現になるでしょうか。
これには様々な要因があります。
1.一発勝負の決勝→お互い守備からという固い試合になるのは間違いない
2.手の内を知り尽くした同国対決
3.両チーム劇的すぎるここまでの勝ち上がり
細かいは説明は不要でしょう。
特に、今季のCLはこの2チームに限らず“大逆転勝利”が多かった。見ている私たちからしたら面白すぎる大会でした。
そもそも、トッテナム、リヴァプールはグループステージ2位通過。予選突破もギリギリでした。
ヤングアヤックスの躍進あり、ユナイテッド、ユベントスの大逆転あり。本当に色々ありました。
この試合(決勝)に対する我々の期待値が高すぎたのかもしれません。
最後に
なんか、まとまりのない記事になってしまいましたが。笑
改めて、リヴァプール関係者の皆さん、ファンの皆さん、本当におめでとうございます。
バルサファンからするとめちゃくちゃ悔しいですが、本当に今季のリヴァプールは強かった。
来季のCLはどうなるでしょう。早くもマドリーはヨビッチを獲得しました。アザール含め、まだまだ動きはあるでしょう。アトレティコもチームが丸々変わる気がします。
トッテナムもこのオフは動くでしょうし、PSG、ユーベ、バイエルン、シティあたりも黙っていないはずです。
そして我らがバルセロナ。正直、ネガティブな話題が多いですが、このオフでフロントがどれだけの働きを見せられるか。というか、今後どのようにチームを建て直していくか。注目です。我々は見守ることしかできませんしね。
とりあえず、今季はここで一区切り。
バルサ関連の話題を中心に、コパ・アメリカ、そしてJリーグのことについてもちょくちょく書いていけたらいいなと思っています。シーズンオフも、よろしくお願いします!