【シーズンまとめ】19-20シーズン選手評価

先日のCL決勝で19-20シーズンが終了。フランスやベルギーなどでは既に新たなシーズンが始まっていますが、とりあえず今季のバルサをおさらいしようということで。シーズンまとめの記事をアップしてきます。

まずは今季の選手個人評価です。バイエルン戦の大敗でかなり印象は悪くなっていますが、それは一旦置いといて。一応全試合フルで見た僕なりの採点をします。完全に独断と偏見ですので、ご容赦ください。

それではスタート。とその前に、

★チームの成績

ひとまずチームの成績をおさらいです。

○リーガ 2位
勝ち点82(25勝7分6敗)
86得点38失点+48
○国王杯 ベスト8敗退
○CL ベスト8敗退

リーガは中断明けで勝ち点を取りこぼし、マドリーに首位を譲りました。国王杯はビルバオとの一発勝負で敗れてベスト8。そして記憶に新しいCLでの惨敗。

主要3タイトルで無冠に終わったのはタタ・マルティーノが監督を務めた13-14シーズン以来。厳しい1年になりました。

それでは選手評価です。

*個人採点と総評(採点は10点満点で平均は6) *出場数右の()はスタメン出場

▲GKテア・シュテーゲン(28歳) 8点

○リーグ戦→36試合(36)36失点 *2アシスト
○国王杯→2試合(2)1失点
○CL→8試合(8)13失点

【寸評】
いきなり最高評価タイの8点。
全てのコンペティションでフル稼働し、持ち前の技術と神がかり的なセーブで不安定なチームを何度も救いました。最後のバイエルン戦はチームと共に散々な出来でしたが、この1試合で低評価になんて出来ません。
昨シーズンのリヴァプール戦敗退後と同様、バイエルン戦後もいち早くツイッターでファンにメッセージを送りました。キャプテンではありませんが、チーム内ではもう押しも押されもしないリーダーです。まだまだバルサを引っ張っていって欲しい。
膝の手術で開幕は難しそうですが、しっかり治して来季もよろしくお願いします。

▲GKネト(31歳) 5点 *新加入

○リーグ戦→2試合(2)2失点
○国王杯→1試合(2)1失点
○CL→1試合(1)1失点

【寸評】
ネトの評価は5点。
出場が4試合なのでなんとも言えませんが、昨季までのシレッセンほどのクオリティがあるとは思えません。来季はペーニャが第2GKになるなんて噂もありますが、ネトの扱いはどうなるのでしょう。

◆CBピケ(33歳) 7.5点

○リーグ戦→35試合(35)1G
○国王杯→2試合(2)
○CL→7試合(7)

【寸評】
ピケは高評価の7.5点。
トディボ放出で右CBの控えがいない中、1年間通して安定したパフォーマンスを披露しました。33歳のシーズンとしては上出来です。昨季から継続して、試合中の集中力も抜群でした。ラングレとのコンビも徐々に成熟。
横からのボールに対する強さ、ビルドアップの正確さは今でも世界トップクラスです。
バイエルン戦後はチームのためを思ってか、とても厳しい発言もありました。個人的には、ピケは来季も必要な選手だと思います。

◆CBラングレ(25歳) 8点

○リーグ戦→28試合(28)2G1A
○国王杯→3試合(3)1G
○CL→9試合(8)1G

【寸評】
最高評価タイの8点。
昨季掴んだ左CBのレギュラーをガッチリ確保。ウムティティのコンディション不良もありましたが、それ以上に自身のクオリティでファンを納得させました。
バイエルン戦では悔しい8失点。まだ25歳と未来のある選手ですので、あの敗戦を糧にしてバルサを長く引っ張る選手になって欲しい。

33節アトレティコ戦後のツイート

◆CBウムティティ(26歳) 3点

○リーグ戦→13試合(10)
○国王杯→1試合(0)
○CL→3試合(3)

【寸評】
ウムティティは低評価の3点。
株を上げた同胞ラングレにポジションを譲り、完全にベンチ要員となりました。あのスーパーだったウムティティは何処へやら。試合に出ると後ろへの弱さや判断のマズさを露呈し、チームを助けることはできませんでした。
セティエン体制になってからチャンスもありましたが、そんなタイミングでもケガをして離脱。慢性的な膝の負傷は改善されず、今オフでの放出が濃厚です。まだ26歳。移籍先でもう一花咲かせて欲しいと思います。
ありがとう!!ビッグサム!!

■SBセメド(26歳) 7点

○リーグ戦→32試合(24)1G2A
○国王杯→3試合(3)1A
○CL→7試合(7)1A

【寸評】
セメドは7点の高評価。
バルサ3シーズン目の今季は昨季以上に出場機会を増やし、ビッグマッチでもスタメンを張れる選手になりました。
守備面の強さは世界トップクラス。バイエルン戦で年下のデイビスにチンチンにやられてしまったのは屈辱でしょうが。頑張ってやり返して欲しい。
依然として課題とされる攻撃面ですが、自信と勢いを持ってチャンスを作るシーンも増えた印象です。セルジ・ロベルトとの違いはレーン(スペース)の使い方ですが、特徴の違うこの2人に同じ役割を求めるのは酷かもしれません。

■SBジョルディ・アルバ(31歳) 6.5点

○リーグ戦→27試合(25)2G5A
○国王杯→3試合(2)1A
○CL→5試合(5)1A

【寸評】
アルバは及第点超えの6.5点。
アシスト数はグッと落ちましたし、ビッグマッチでの力不足感も否めない微妙なシーズンではありましたが、ほぼケガ無く1人でシーズンを戦い切りました。シンプルですが、これは高評価に値すると思います。
バックアップ不在のシーズンが長く続きますが、来季の扱いはどうなるか。アルバにとっても勝負の1年になりそうです。

■SBジュニオル・フィリポ(24歳) 4.5点 *新加入

○リーグ戦→17試合(11)1G1A
○国王杯→2試合(1)
○CL→4試合(3)

【寸評】
ジュニオルは4.5点。
アルバのバックパックとして、ライバルとして獲得されましたが、完全に期待外れでした。ベティス時代の堂々としたプレーぶりは見る影もなく。
単純なミスと守備面のマズさは慣れや自信というより、そもそもの技術不足を感じます。バルサでプレーできるようなレベルの選手とは思えません。厳しいですが。

▼MFラキティッチ(32歳) 5.5点

○リーグ戦→31試合(16)1G3A
○国王杯→3試合(2)1A
○CL→7試合(4)1A

【寸評】
ラキティッチは及第点以下の5.5点。
完全に干された序盤、中盤戦に比べ、終盤戦は持ち直して出場機会を増やしましたが…
ピッチ外での発言でも悪い意味で注目を集めるなど、らしく無い振る舞いも批判の対象となりました。
それでもブスケツの代わりとしてピポーテとして出場すると、安定したプレーを披露したり、やっぱりラキティッチはいい選手なんだなぁと思わせる試合も数多くありました。
彼も今オフでの放出が濃厚。これまでの功績にはしっかりと敬意を表したいと思います。

ラキティッチを題材にした考察記事

▼MFブスケツ(32歳) 5点

○リーグ戦→33試合(29)2G2A
○国王杯→2試合(2)
○CL→7試合(7)

【寸評】
ブスケツは5点。
昨季から気になっていた衰えをより実感させられる1年になりました。やはり前後左右に走り回っているブスケツを見るのは嫌だ。チームの戦い方の変化に付いていけず、ボールを持ってもらしくないミスが増えました。
クーマンはフレンキーを中盤の底で起用すると明言しています。ダブルボランチになる可能性もありますが、ブスケツの立場もこれまで以上に厳しくなる新シーズンになりそうです。

▼MFアルトゥール(24歳) 4点

○リーグ戦→21試合(14)3G3A
○国王杯→3試合(0)1G
○CL→4試合(3)1A

【寸評】
“クソ”フロントの犠牲となり、シーズン中に望まない移籍を決められてしまったアルトゥール。評価は4点としていますが、正直10点満点にしても良いかと思うくらい申し訳ない、そんな気持ちです。
最後もクラブといろいろ揉めたり、アルトゥール自身も問題を起こしたりしましたが、僕は彼を攻めるつもりはありません。
世界トップクラスのMFになれる可能性を秘めた選手です。ユベントスでも頑張って欲しい。一ファンとして応援しています。

アルトゥールを題材にした考察記事

▼MFセルジ・ロベルト(28歳) 7.5点

○リーグ戦→30試合(27)1G2A
○国王杯→2試合(2)
○CL→6試合(4)

【寸評】
セルジ・ロベルトは7.5点の高評価。
どんどん成長を続けるカンテラーノ。昨季までの定位置だった右SBはセメドに譲り、中盤の選手として挑んだ勝負のシーズンでした。バイエルン戦こそ失点につながるミスでハーフタイム交代と悔しい内容でしたが、他のビッグマッチでは世界中の猛者たち相手に、バルサのインテリオールとして堂々としたプレーぶりを披露。
途中投入でも必ずと言って良い程チームの流れを変えるプレーをして、名実ともにバルサの中心選手になりました。
監督が代わった新しいシーズンではまた新たな競争に巻き込まれるでしょうが、なんやかんやで定位置を確保すると思います。

ナポリ戦2ndレグ直後のツイート
セルジ・ロベルトを題材にした考察記事

▼MFフレンキー(23歳) 7点 *新加入

○リーグ戦→29試合(24)2G2A
○国王杯→3試合(3)1A
○CL→9試合(8)

【寸評】
フレンキーは7点。
長期離脱もあり満点のデビューシーズンとはなりませんでしたが、要所要所でそのクオリティを発揮しました。良い意味でバルサっぽくない身体能力の高さは現代型MFそのもので、まだまだ伸び代もあるという末恐ろしい選手です。
来季はクーマン体制のもと、間違いなくチームの中心に添えられるはず。期待しています。

▼MFアルトゥーロ・ビダル(33歳) 7点

○リーグ戦→33試合(16)8G2A
○国王杯→2試合(1)
○CL→7試合(4)1A

【寸評】
ビダルも7点。
蓋を開けてみると今季もリーガで8得点。メッシ、スアレスらとの好相性も相変わらずで、たくさんの場面で違いを見せてくれました。
ただ、既に33歳。彼のようなタイプの選手がフィジカル的に無理が効かなくなってくると、辛い。今オフでの放出が濃厚です。

▶︎FWスアレス(33歳) 5.5点

○リーグ戦→28試合(22)16G8A
○国王杯→出場なし
○CL→7試合(6)5G2A

【寸評】
スアレスは及第点以下の5.5点。
手術による離脱もありながら、リーガ28試合出場で16G8A。数字だけ見ると立派なんですが。
好不調の波、守備をしないなど、ファンのフラストレーションは溜まる一方でした。
スアレスも今オフでの放出が確定的。6シーズンを過ごしたレジェンドなのですが、良い別れ方にならなさそうなのが残念なところです。
MSN、凄かったなぁ。スアレスの理不尽ゴールは数えきれません。ありがとうスアレス。

▶︎FWメッシ(33歳) 8点

○リーグ戦→33試合(32)25G21A
○国王杯→2試合(2)2G1A
○CL→8試合(7)3G3A

【寸評】
メッシは最高タイの8点。
衰えが見えた33歳のシーズンでした。3年連続でのショッキングなCL敗退。チームメッシの戦い方もあり、彼自身への批判も目に見えて増えた1年だったと思います。
それでも、リーガでゴールアシストのダブル20を達成。ナポリ戦2ndレグで見せたような爆発的な突破は健在で、スイッチを入れた時のスピードもそこまで落ちている印象はありません。
メッシについて書くともうそれは長くなると思うのでここら辺にしておきます。間違っても今オフで放出なんて嫌です。まだバルサのメッシが見たい。でも、このままではチームが勝てる気はしない。難しい。

今一度読んで頂きたい記事です

▶︎FWデンベレ(23歳) 1点

○リーグ戦→5試合(3)1G
○国王杯→出場なし
○CL→4試合(2)

【寸評】
デンベレは1点。
リーガで1点とったので1点あげます。以上です。

▶︎FWグリーズマン(29歳) 5点 *新加入

○リーグ戦→35試合(31)9G4A
○国王杯→3試合(2)3G
○CL→9試合(7)2G

【寸評】
グリーズマンは及第点以下の5点。
最後までフィットし切れず、ファンの期待に応えることはできませんでした。
メッシとの微妙な相性、ファティの台頭などもあり、ベンチを温めることもしばしば。彼が本当に必要な選手だったのか。左ウイングで起用すべき人材なのか。不満もあります。
ただ、ケガをせずシーズン戦い抜いてくれた安定感はさすが。国王杯イビザ戦、ナポリ戦1stレグなど、チームを助けるゴールもありました。これらの点は純粋に評価したいと思います。
来季は真価が問われます。

▶︎FWブライスワイト(29歳) 5点 *新加入

○リーグ戦→35試合(25)7G2A
○国王杯→3試合(2)2G
○CL→出場なし

*レガネスでの成績を含む

【寸評】
ブライスワイトも5点。
ケガ人続出の中、特例措置でシーズン途中に加入しました。
オッと思わせてくれる場面もありましたが、基本的にはやはり力不足感が否めず。今季限りでしょう。ありがとうブライスワイト。

★FWアンス・ファティ(17歳) 8点 *フベニールA所属

○リーグ戦→24試合(11)7G1A
○国王杯→3試合(3)
○CL→5試合(1)1G

【寸評】
ここからカンテラーノ。
アンスは最高タイの8点。
彗星の如く現れた当時16歳、フベニールA所属ギニアビサウ出身の若者が、バルサを照らす希望になりました。

リーガ2節ベティス戦のレビューより引用

上に挙げたように、リーガ2節ベティス戦途中出場でトップデビューを果たすと、次の3節オサスナ戦でクラブ史上最年少ゴールを記録。(16歳306日)
はじめは「2,3年後くらいにトップ定着になってくれたらな」なんて思ってましたが、あれよあれよと出場機会を増やしてリーガ24試合出場で7G1Aを記録。
得点以外でも質の高いプレーを継続させて、いつの間にやら主力級の扱いを受けるまでになりました。

29節レガネス戦後のツイート(下から読んでね)

何より評価したいのが、その落ち着き。この選手、選択を間違えません。これまで数多くのカンテラーノ達が苦労してきたメッシとの関係性も悠々とクリア出来たのは、プレー判断の良さ、頭の良さだと思います。
来季はトップ所属の選手になるはず。新シーズンもゆっくりと、着実に階段を上がって欲しいです。

★MFリキ・プッチ(21歳) 6.5点 *バルサB所属

○リーグ戦→11試合(5)2A
○国王杯→1試合(1)
○CL→出場なし

【寸評】
プッチは6.5点。
アンスとは違い、こちらは長年期待されて、ようやく日の目を見たカンテラーノです。
監督交代とフレンキーの離脱で出場機会を掴むと、水を得た魚のような生き生きとしたプレーぶりを披露。
33節アトレティコ戦ではスタメンフル出場でトーマス相手にバチバチやり合い、引けを取らない内容で見るものを魅了しました。
それだけに、CLでプレーを見られなかったのが残念。来季はプッチにとっても勝負のシーズンになります。期待しています。

プッチを題材とした考察記事

★DFアラウホ(21歳) 6点 *バルサB所属

○リーグ戦→6試合(2)
○国王杯→出場なし
○CL→出場なし

【寸評】
最後はアラウホ。6点評価にしてます。
シーズン終盤に出場機会を増やすと、安定した内容で信頼を得ました。最後はウムティティを差し置いて第3CBの座を確保しました。
高さ、スピードは今の時点でじゅうぶんな能力だと思います。あとはビルドアップの正確さとビッグマッチでの慣れ。徐々に出場機会を増やしていって欲しいです。
正直ぼくは、CBとしての素質はトディボより上だと思っています。来季もある程度信頼して使っていって欲しいと思いますが、どうなるか。

★まとめ

8点 テア・シュテーゲン,ラングレ,メッシ,(アンス・ファティ)
———————————————————————————
7.5点 ピケ,セルジ・ロベルト

7点 セメド,フレンキー,アルトゥーロ・ビダル
———————————————————————————
6.5点 ジョルディ・アルバ,(リキ・プッチ)

6点 (アラウホ)
———————————————————————————
5.5点 ラキティッチ,スアレス
5点 ネト,ブスケツ,グリーズマン,ブライスワイト

———————————————————————————
4.5点 ジュニオル・フリィポ
4点 アルトゥール
3点 ウムティティ
1点 デンベレ

*トディボ,ラフィーニャ,ワゲ,アレニャー,カルレス・ペレスらに加え、数試合出場したカンテラーノもいましたが今回は省いています。

★最後に

書いていると楽しくて、ついついボリュームが多くなってしまいました。どうでしょう。皆さんの評価も知りたいところです。もしよかったら教えてください。

次はスカッド予想(希望)の記事をアップしたいと思います。クーマンのバルサ、どうなるんでしょうね。

*データはWhoScored.comSofascore.comから引用しています。

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