【マッチレビュー】19〜20シーズン/リーガ第34節/ビジャレアルVSバルセロナ/1-4○

★両チームのスタメン(バルサのベンチメンバー)

両チームのスタメン

★得点(アシスト)と警告・退場

・得点
 前半3分【バルサ】オウンゴール(P・トーレス)
 前半14分【ビジャレアル】J・モレーノ
 前半20分【バルサ】スアレス(メッシ)
 前半45分【バルサ】グリーズマン(メッシ)
 後半41分【バルサ】A・ファティ(アルバ)

・警告(イエローカード)
 【バルサ】 なし
 【ビジャレアル】 P・トーレス(1枚)

・退場者(レッドカード)
 【バルサ】 なし
 【ビジャレアル】 なし

★試合の流れ *得点に関わるシーンは赤字

同日、先に試合を行ったマドリーが勝利してその時点で勝ち点差が7に広がった2位バルサ。絶対に落とせない戦いになりました。相手は再開後5勝1分と絶好調のビジャレアル。

驚いたのはバルサのシステム。メッシをトップ下に配置した4-3-1-2で挑みます。MSGは揃い踏みですが、ウインガーを置いた3トップではなく中央にこの3人を集めました。

左インテリオールは怪我から復帰したセルジ・ロベルト。ここ2試合スタメンで起用されていたプッチはベンチスタートです。

ビジャレアルは前節からスタメン5人を変更。バルサ対策で4-3-3(4-5-1)などのシステムも予想されましたが、ここ最近結果を出している4-4-2で戦います。元バルサのパコ・アルカセルも先発です。

○前半

キックオフ。

ファーストプレーから圧力をかけるホームのビジャレアル。バルサの2CBに対して2トップがプレスをかけ、全体が同数で守ります。バルサがボールを落ち着いて持つようになると、4-4-2のブロックを敷いて守ります。

開始3分。いきなり試合が動きます。

左ハーフスペースでボールを受けたセルジ・ロベルト。スアレスとのワンツーでマークのチュクエーゼを完全に振り切ると、左のアルバへ。アルバはメッシへのマイナスクロスを警戒する相手の裏をかき、ワントラップからニアに早いクロスを入れます。

走り込んだのはグリーズマン。その手前で守備に戻ったP・トーレスの足に当たってボールはゴールに吸い込まれました。

左サイドを完全に崩してゲットした先制点。幸先よくバルサがリードを奪います。

この得点シーンは下のトピックスでも詳しく解説します。

さて、先制したバルサですがすぐに追いつかれてしまいます。

14分。ビジャレアルのカウンターが炸裂します。パコがCB間オフサイドラインぎりぎりで抜け出すと、ボールは逆サイドへ。走り込んだフリーのカソルラが左足でシュートを放つと、一度はテアがセーブするもこぼれ球に反応したジェラール・モレーノが右足で押し込みます。

これで同点。スコアはあっという間にタイに戻ります。試合は撃ち合いの様相を呈してきました。

20分にバルサが勝ち越しゴール。

テアからのアバウトなロングボールを胸トラップでキープしたメッシ。ゴールに背を向けた状態からのスタートですが、2人をかわして前進します。最後は左斜め45度にポジションをとったスアレスへ優しいラストパス。

スアレスは右足ダイレクトできれいに流し込みました。圧倒的な個で生まれたゴール。

メッシ凄かった。テアからのボール、競り合ったのは頭一つ分負けているP・トーレスです。圧力を受けながらも胸コントロールでマイボールにして、さらに寄せてきたDFをいとも簡単にはがしました。スアレスのシュートもお見事でした。

再びリードしたバルサ。ビジャレアルの守備は少し中途半端で、中央のMSGを捕まえきれません。

前半終了間際の45分にバルサが追加点。

セメドとのパス交換で前を向いたスアレスから攻撃がスタート。横パスを受けたグリーズマンは素早くメッシに落とすと、メッシがドリブルで仕掛けます。

そのままシュート!!と思ったところ、ノールックで真後ろにボールを落とすメッシ。走り込んだグリーズマンが左足ループシュートでゴールネットを揺らします。これまたゴラッソ。嬉しそうなメッシとグリーズマン。そしてチームメート。

いろんな意味で大きな価値を持つゴールで3-1としたバルサ。2点のリードを奪って前半を折り返します。

○ハーフタイム

CL出場権を得るためにも簡単には負けられないビジャレアル。モイゴメスとブルーノ・ソリアーノを投入し、システムも4-3-3に変更します。バルサに中央を使われすぎたため、その修正です。

バルサは交代なし。

以下の形で後半戦が始まります。
(*後半15分までの選手交代を含んだ図になっています)

後半のメンバー

○後半

守備の修正でシステムを変更したビジャレアルですが、今度は反対に攻撃面での良さが出なくなります。

バルサは落ち着いて、うまく相手をいなしながらポゼッション。好機を伺いながらボールを回します。

24分。選手交代で右サイドバックに入ったセルジ・ロベルトが抜け出すと、折り返しにメッシが合わせてさらに追加点。でしたが、これはVARで取り消されてしまいます。

後半は少しテンションを落とした両チーム。5人の交代をフルに使いながらお互い仕掛けますが、スコアは動かず時間が進みます。

このまま試合が終わるかなと思われた41分。バルサが試合を決定づける4点目を奪います。

アルバの浮き球パスに抜け出した左サイドのファティ。カットインで運ぶと、最後は足を出した相手DFの股を抜いてニアにシュートを突き刺します。

お手本のようなカットイン→股抜きシュート。近くにいたメッシをあえて使わず、自分で打ち切ったところも素晴らしかったです。

これでバルサの勝ちは決定。アディショナルタイムには、メッシのフリーキックがバーに当たったこぼれ球をブライスワイトが頭で合わせるも、相手GKアセンホがビッグセーブ。完全に集中の切れていたビジャレアル守備陣ですが、こういうキーパーがいるとチームは締まりますよね。

もちろんバルサの選手たちも集中を切らさず、3点差を保って試合終了のホイッスル。

3試合ぶりに勝ち点3をゲットし、わずかですが優勝に向けて可能性を残しました。久しぶりにスカッとするいい試合でした。

好調ビジャレアルはリーガ再開後初黒星。EL,CL出場権争いは続きます。ブルーノ・ソリアーノのプレーも久々に見られて嬉しかった。まだまだサビついていませんね。

★個人採点と寸評(採点は10点満点で平均は6点)

GKテア・シュテーゲン 7.5点

失点シーンはノーチャンス。何度かあったピンチも冷静に対処しました。

何よりビルドアップ。DAZNの実況:原さんと解説:柱谷さんが絶賛していましたが、何度も針の穴を通すようなパスを成功させ、ビジャレアルのプレスを無効化しました。圧倒的なクオリティでした。

CBピケ 6.5点(後半37分OUT)

失点シーンでは安易にラインを止めてしまいました。それ以外は安定したプレーを披露。ボール扱いも無難にこなしました。

CBラングレ 7点

ビルドアップで貢献しました。あえてボールをさらしたり、少し運んだり、うまく相手のプレスをいなしながらスムーズなボール回しを実現させました。

守備面でも落ち着いていました。

RSBセメド 6点(後半15分OUT)

いつも通り安定したプレーぶり。不用意に仕掛けてボールを失うシーンは少し気になりました。

LSBジョルディ・アルバ 7点

久々に攻撃で持ち味を発揮しました。先制点を演出し、ファティのゴールをアシスト。気持ちよくプレーできたんじゃないでしょうか。

MFブスケツ 6.5点(後半28分OUT)

状況によってCB間に入ったり、少し飛び出してスペースを作ったり。ポジショニングを工夫しながらビルドアップに貢献。ブスケツにとってもストレスの少ない試合でした。

MFアルトゥーロ・ビダル 6.5点

タフな動きで前後左右に走り回りました。守備の強度は試合終了まで落ちず。攻撃でも貪欲にゴールを狙いました。

33歳とは思えない元気さで毎試合プレーを続けています。

MFセルジ・ロベルト 8点

左ハーフスペースをうまく使って何度もチャンスを演出しました。やはり、動きとボール扱いの質が圧倒的に高い選手です。

右サイドバックに入ってからもスムーズな形で攻撃に絡んでゴールに迫りました。

メッシと同点でチーム最高評価にしました。

FWメッシ 8点 MOM

圧倒的な個で2アシスト。自身も何度もゴールに迫りました。中央で気持ちよくプレーできたんじゃないでしょうか。

FWグリーズマン 7点(後半27分OUT)

久々に笑顔を見ました。やはり嬉しいです。ナイスゴール。

難しい縦パスを何度も引き出し、攻撃のスイッチ役としてもいい働きでした。守備面でもチームを助ける運動量で貢献しました。

FWスアレス 7点(後半15分OUT)

この試合に関しては認めざるを得ない内容です。先制点の起点になり、同点に追いつかれてすぐゴールを決める。ボールもしっかり収めていました。

○交代出場

MFリキ・プッチ 6.5点(後半15分IN)

試合自体のテンションが少し落ちた時間からの出場でしたが、エネルギッシュなプレーを披露。継続して好プレーをしています。

メッシを少し意識しすぎているかな?とも思いますが、もう少し慣れてくるとさらにクオリティーの高いプレーをしてくれると思います。アウトサイドのスルーパスはしびれました。

MFラキティッチ 6点(後半15分IN)

左インテリオール→ピポーテで安定感のあるプレーぶりでした。

FWアンス・ファティ 7点(後半27分IN)

試合を決定づけるゴールをゲット。カットインからDFの股を抜くお手本のような得点ですが、それを簡単にやってのける17歳。末恐ろしいです。

FWブライスワイト 6点(後半28分IN)

フリーキックのこぼれ球に反応したヘディングは惜しかった。あれは相手GKアセンホを褒めるべき。途中出場でしたが、うまく試合に入ってボールに絡んでいました。

DFアラウホ 採点不可(後半37分IN)

ピケを休ませるために約10分間出場。特に問題なく落ち着いてプレーしました。現状CBの3番手ですが、その役割はしっかり果たしていると思います。いい選手です。

★トピックス

【バルサ】際立ったセルジ・ロベルトの非凡さ

試合の流れや選手評価でも触れていますが、この試合のセルジ・ロベルトは本当に素晴らしい働きをしました。1点目のシーンを図にしました。↓↓

1点目のシーン①(図1)
1点目のシーン②(図2)

ラングレからボールを受けたセルジ・ロベルトはマークにきたチュクエーゼをワンツーで置き去りにして前進。ドリブルで右サイドバックのガスパールを引きつけると、フリーのアルバを使ってゴールを演出しました。

最近、ファイナルサードで行き詰まっていたバルサの攻撃。セティエンはこの試合、MSGを3トップではなくトップ下メッシ+2トップと中央に3人を固めた配置で挑みました。

「真ん中をこじ開けろ」という意図ですね。確かに、2トップが相手DFと駆け引きすることで中央には逆にスペースができ、メッシがフリーでボールを持つ場面も増えました。予想外の形でしたが、この試合に関しては間違いなくうまくハマりました。

中でも貢献したのがセルジ・ロベルトです。攻撃特化型のチュクエーゼが相手でしたが、左ハーフスペースを完全に攻略。細かいポジションチェンジで常に数的優位を作り、スアレスやグリーズマンがボールを受けると近い位置でサポートして攻撃を循環させました。

確かに、ビジャレアルが攻撃面を優先してアルバ対策をしてこなかったのもありますが、このセルジ・ロベルトの働きは大きかったと思います。

★最後に

残りの試合はこのシステムでいくのでしょうか。今回はうまく行きましたが、守備になると中盤3人でピッチの横幅を全てカバーする必要があり、とても正気とは思えない形なのですが。笑

それにしても、この試合に関しては文句なしでうまくいったと思います。これは認めざるを得ません。スアレスもグリーズマンもいい働きをしました。

さて、リーガの残りは4試合。首位マドリーが半分の2試合で取りこぼすとは思えないのですが、ピケが言う通りまだシーズンは終わっていません。選手たちは奇跡の逆転優勝を目指して戦い続けるでしょうし、僕も応援したいと思います。

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