【マッチレビュー】18〜19シーズン/リーガ第21節/ジローナVSバルセロナ/0−2

スタメン GKテア・シュテーゲン DFラインは右からセメド、ピケ、ラングレ、ジョルディ・アルバ 中盤はピポーテにブスケツ、右インテリオールにアルトゥーロ・ビダル、左にラキティッチ 3トップは右からメッシ、スアレス、コウチーニョ

ベンチ シレッセン ベルマーレン セルジ・ロベルト アルトゥール デニス・スアレス ボアテング マウコム

試合の流れ・・・破竹のリーガ8連勝を目指してジローナホーム、エスタディ・モンティリビに乗り込んだ。バルベルデはRSBに最近調子の上がらないセルジ・ロベルトではなくセメドを選択。インテリオールにはラキティッチ、ビダルを起用した。アレニャーベンチ外の判断がプチサプライズだった。マウコム…

まずは前半9分、左サイドの攻撃の流れから、ペナルティエリア内のこぼれ球に攻め上がってきたセメドが反応。左足を振り抜いて先制点を決めた。厳しいアウェイ戦で、序盤の得点は貴重。

これで楽に試合を運べるかと思いきや、ジローナの前線からの激しいプレスに苦しむことなる。いつも通り後方からのビルドアップを試みるが、中盤3枚がいい状態で受けるor受けて1人かわす といったプレーが全くできない。結局GKやDFラインから苦し紛れのロングボールを蹴り、それを跳ね返されて拾われ、サイドからのクロスを中心にピンチを迎える。という流れだった。

テア・シュテーゲンのビッグセーブにも救われ、なんとか1点リードで前半を折り返す。

後半スタートに向けて何か修正(フォーメーションやメンバーの変更)を加えるかと思ったが、ハーフタイムでの変更はなかった。

そして後半6分、思わぬ形で試合が大きく動いた。ジローナDFのベルナルドが、スアレスへのチャージでこの日2枚目のイエローカードを受けて退場した。VTRで見る限りではそこまで悪質なプレーに見えなかったので、少し可哀想な部分もある。ただ、そこも含めてスアレスはさすが。ジローナは残り約40分を10人で戦うことになった。

試合を見ていたほとんどの人が、これ楽になった。と考えただろう。ただ数的不利なジローナは前線からのプレッシャーを継続。バルサはこのプレスをかいくぐれず、ピンチも迎えてしまう。そんな展開が続いたため、後半13分、バルベルデはビダルに代えてアルトゥールを投入した。

アルトゥールの出場で、試合は全く別のものになった。バルサは彼を中心に後方から落ち着いてパスを回せるように。初めこそ激しいプレスを続けていたジローナだが、全くボールが奪えなくなった。接触プレーがあるごとに大騒ぎしていたサポーターも、びっくりするくらい静かになっていった。

そして試合を決めたのはやはりメッシ後半23分、ジョルディ・アルバからのパスを受けて相手GKと1対1になると、落ち着いてループシュートを決めた。これでメッシはリーガ7試合連発

その後はボールを回しつつ、チャンスを作りつつ時計の針を進めた。決定機がありながら3点目は決めきれなかったが、落ち着いて無失点で試合を終えた。

個人採点と寸評(採点は10点満点で平均は6点)

GKテア・シュテーゲン ⒎5点

前半42分、ストゥアーニのシュートを右足一本でストップするなど、ピンチを迎えても全て落ち着いて対応した。メッシのゴールも、元はといえばシュテーゲンからスアレスへの縦パスが起点。降りてきたブスケツへ当てるパスもタイミングがよく、文句なしの活躍だった。

CBピケ ⒍5点

ピケも前半42分のピンチで、こぼれ球に反応したペレ・ポンスのシュートをゴールライン上でクリア。チームを救った。他は可もなく不可もなくだったが、無失点は立派。

CBラングレ 7点(後半32分OUT)

仕掛ける守備とステイする守備の判断が絶妙だった。飛び込んでかわされるというシーンを滅多に作らない。23歳でこの落ち着きは大したもの。ピケも同様だが、ほとんどの場面で相手と同数になる中うまく守っていた。

RSBセメド 8点

バルサ初ゴールも見事だったが、それ以外にも攻守で存在感を発揮した。バルサに来て一番の出来だったのでは? スピードと強さに加えボールを持った時のうまさもあり、素晴らしい働きだった。デンベレとのコンビはとてもいいので、メッシともいい関係を築いてほしい。

LSBジョルディ・アルバ 7点

メッシの得点をアシスト。それ以外でもしっかりチャンスを作りつつ、守備ではファウルすれすれのプレーでストゥアーニに仕事をさせなかった。

MFブスケツ 6点(後半37分OUT)

アルトゥール投入でプレーが改善された。さすがのブスケツでも周りのサポートは必要。そう感じさせられた試合だった。イエローカードを受けて次節バレンシア戦は出場停止。

MFラキティッチ ⒍5点

ビルドアップでチームを助けることはできなかったが、タイミングの良い攻撃参加とポジショニングを見せた。ブスケツの交代後はピポーテに入った。

MFアルトゥーロ・ビダル 5点(後半13分OUT)

闘う気持ちは見せたが、攻撃で全く存在感を示せなかった。まずいバックパスでピンチを招くこともあった。

FWメッシ 7点

この試合でもしっかりゴールを決めた。厳しいマークに珍しくムキになることもあったが、ボールを持つと圧巻のプレーを見せた。

FWコウチーニョ 3点

3点という採点は極端だが、それくらい気持ちがこもっていなかった。2度あった決定機も決めきれなかった。下のトピックスで詳しく解説する。

FWスアレス ⒌5点

珍しくチャンスを外したが、縦パスの起点になるなど一定の働きは見せた。相手DFを退場に追い込むプレーもさすが。ああいうのは賛否を呼ぶが、僕はとても好きです。というかFWには絶対必要。

交代出場

MFアルトゥール 8点(後半13分IN) ★MOM

交代出場で試合を一変させた。ボールロストやパスミスはゼロ(たぶん)。この選手の素晴らしい所は、ボールを引き出す動き。狭いエリアでも50センチ〜2メートルほどの素早い移動でマークしてくる選手との距離、スペースを作る。それでもを受けられないと判断すると、10メートルほどの大きな横移動をして、とにかくボールに触りまくった。分かりやすいくらい大きく試合を変えてくれた。セメドも良かったが、MOMはこの人に。

DFベルマーレン 採点不可(後半32分IN)

ラングレが1枚カードをもらっていたこともあり、投入された。約15分の出場時間があったが、無難にこなした。採点にあたるプレーはなかった。

MFセルジ・ロベルト 採点不可(後半37分)

右インテリオールに入った。この試合のプレー自体に特筆する点はないが、セメドの活躍に対して今後どうリアクションをとれるか楽しみ。次の出場に期待したい。

トピックス

中盤が機能せず

全員30歳オーバーのおじさんトリオで挑んだが、機能しなかった。個々のプレーに目を向けるとそこまで悪くなかったが、やはりこの3人ではビルドアップがきつい。ブスケツ・ラキ+@で考えるより、アルトゥール+ブスケツorラキは絶対+@で考えた方がいいのかも。それくらいアルトゥールの存在感が増している。

コウチーニョ

まずはじめに言いたいのは、私は別に、コウチーニョのネガティブキャンペーンをしたい訳ではないということ。

この試合で許せなかったのは、プレー内容よりも気持ちの部分。

前半序盤に2度、自身のミスでボールロストした時に見せたリアクション(うなだれるような姿勢)。そして後半11分、バルサ左サイドのコーナーキックからカウンターを浴びた時、スタートの位置で一番ボールの近くにいたのに全力で戻っていなかったこと。

この3つのプレー(姿勢)は本当に悲しかった。サッカーだけでなく、スポーツをしたことがある人なら分かると思いますが、ああいった姿勢はチームの士気を本当に下げます。

ましてや彼がいるクラブは世界一のチーム。決定機を外しても、ボールロストが多くても応援するし、復活を願うけど、あれだけは許せない。

大好きな選手だけに感情が入ってしまいました。すいません。とにかくこの試合の姿勢には失望させられました。

次のセビージャ戦もバルベルデは彼を起用するでしょう。0−2からの苦しい戦いですが、舞台はカンプノウです。次の記事で、コウチーニョおかえり! と書けることを祈っています。

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