【マッチレビュー】18〜19シーズン/リーガ第37節/バルセロナVSヘタフェ/2–0

★スタメン GKシレッセン  DFは右からセルジ・ロベルト、ピケ、ウムティティ、ジョルディ・アルバ 中盤はピポーテにブスケツ、右インテリオールにアルトゥーロ・ビダル、左にラキティッチ  3トップは右からマウコム、メッシ、コウチーニョ

両チームのスタメン

○ベンチ テア・シュテーゲン ラングレ セメド トディボ アレニャー リキ・プッチ アベル・ルイス

★試合の流れ

アンフィールドでの敗戦から中4日。今季ホーム最終戦です。

カンプ・ノウの観客は明らかに少なかった(57,088人)。ヘタフェの選手たちはパシージョ(花道)でバルサ選手を迎えてくれましたが、クレはブーイングで怒りを表しました。

嫌な雰囲気を少しでも変えたいバルサは現状のほぼフルメンバーで挑みます。リヴァプール戦2ndレグからの変更は3人。テア→シレッセン、ラングレ→ウムティティ、スアレス→マウコム。メッシが偽9番の位置に入ります。

CL出場権争い中のヘタフェはいつも通りのオーソドックスな4-4-2。柴崎が左ワイドで先発です。

○前半

寂しいことですが、まず注目は、試合内容よりも選手個人へのスタンドの反応でした。

メッシがボールを持つと大きな拍手が起こりました。ただ、反対にコウチーニョが持つと大きなブーイング(口笛)。

カンプ・ノウの厳しい反応もあってか、試合開始からバルサの選手たちは表情もプレー内容もお葬式ムードでした。

攻撃にはリズムがなく、アタッキングサードに侵入することすらできない。自分たちのミスからボールを失い、11,26,30分には決定機を作られました。特にブスケツはあり得ないミスを連発。カンテラ出身のアイドルにさえ口笛が鳴らされました。1本目のシュートを打つのに34分もかかりました。

そんな苦しい流れを変えたのは、頼れる男“キング”アルトゥーロでした。まずは36分。

ブスケツからコウチーニョに縦パスが入ると、平行の位置で受けたビダル→ラキティッチ→メッシ→ビダルと中央で細かくパスがつながります。前を向いてボールを持ったビダルは右サイドフリーで走り込んだセルジ・ロベルトへパス。セルジのマイナス折り返しにラキティッチがダイレクトで合わせますが、これは相手GKソリアにセーブされます。

スコアが動いたのは39分。右サイド、セルジが柴崎に倒されて獲得したフリーキックからでした。

キッカーはメッシ。左足でゴールに向かうボールを蹴りこむと、ニアにフリーで走り込んだピケのヘディングシュート。一度はソリアに弾かれますが、こぼれ球に反応したのはビダルでした。右足で押し込んで先制。

今季リーガ3点目は、“重苦しい雰囲気を一変させる”とまではいきませんが、いろんな意味で重要なゴールでした。

メッシの前後のスペースをうまく使うビダルのランニングで、徐々にリズムを作ったバルサ。前半を1-0とリードして折り返します。

○後半

ハーフタイムでヘタフェはメンバー変更。柴崎がアウトし、ポルティージョがピッチに入ります。守備ではチームの規律通りしっかり守っていた柴崎でしたが、致命的なパスミスもあるなど微妙な出来でした。来季は厳しいか。

後半です。

ファーストハーフと同じような展開。ボールを支配するバルサ、しっかり守備からカウンターで1点を狙うヘタフェという構図です。

10分にバルサはビッグチャンス。中央フリーでボールを持ったビダルからメッシへ斜めのスルーパスが通ります。メッシは飛び出してきたソリアを見てチップキックを打ちますが、ソリアが左手で反応してゴールとはなりません。

その後、13,20分にも決定機を迎えますがどちらもオフサイド。

17分にアレニャーがピッチに立ってからは、前半以上にバルサがボールを支配します。

23分には左太もも裏の負傷でコウチーニョがピッチを去ります。この際には拍手とブーイング半分ずつくらいでした。(あくまで私個人の感覚です)

代わりに入ったアベル・ルイスはトップチームデビュー戦。年代別のスペイン代表では点を取りまくっているらしいですが、まともにプレーを見るのは初めてでした。

43分、ヘタフェに決定機を作られるも、かろうじてポストに防いでもらったバルサ。44分に追加点をゲットします。

中央やや右寄りからの崩しでした。セルジ・ロベルト、メッシ、ルイスの3人で相手ブロックを打開し、抜け出したメッシ。最後は必死に戻った相手DFの足に当たり、ボールはゴールに吸い込まれました。これで2-0。メッシに笑顔はありません。

このまま試合は終了。前向きになれる要素は、嫌な雰囲気でも勝ち切れたこと、トップデビューのアベル・ルイスが好パフォーマンスを見せたこと。くらいですかね。ビダルのファイト、存在感も見逃せません。

とにかく、なんとか勝って18-19シーズンのホーム最終戦を締めくくりました。

★個人採点と寸評(採点は10点満点で平均は6点)

GKシレッセン  6点

ピンチはありましたが、セービングの機会はほぼゼロでした。足元のプレーでも落ち着いていました。これがおそらくカンプ・ノウでのラストゲームです。シレッセンの為にも国王杯は絶対獲りたい。

CBピケ 6点

1-0の状況で何度も攻め上がったのは少し不思議でしたが、しっかり仕事はしました。

CBウムティティ  5.5点

まだ昨季までのウムティティではありません。放出候補とも言われていますが、来季はフォームを上げてしっかりポジションを争って欲しいです。

RSBセルジ・ロベルト 6点

この試合は珍しく攻撃の起点が右サイドの事が多かったです。意欲的に動き、2点目にも絡みました。ただ、らしくないボールロストもあるなど、及第点くらいです。

LSBジョルディ・アルバ  6点

バランスを気にしながらプレー。目立った動きはありませんでしたが、ミスは犯しませんでした。

MFブスケツ 4.5点

前後半合わせて3度“あり得ないボールロスト”をしました。ボールが足に付いていない感じでしたね。このレベルの選手でも、そういうこともあるんだと驚きました。時間の経過とともにパフォーマンスは改善されましたが、チーム最低評価タイです。

MFアルトゥーロ・ビダル 7.5点 ★MOM

この難しい雰囲気の試合で勝ち切れたのは彼のおかげです。いつもと変わらないモチベーションでプレーし、先制点をゲット。この試合に関してはメッシの“最大の理解者”でした。

MFラキティッチ 5点(後半17分OUT)

インパクトなしで最初にピッチを去りました。ラキティッチも難しい時期を過ごしています。

FWコウチーニョ 4.5点(後半24分OUT

耳をつまむほどのブーイング(口笛)の中でプレー。あれでは集中するのも難しいでしょう。効果的なプレーはほとんどありませんでした。詳しくは下のトピックスで。

FWマウコム 5.5点(後半33分OUT

意欲的にプレーしましたが、ゴールには絡めず。悪くはないんですが、無難な選択が多かった印象です。

FWメッシ 7点

最後まで表情は暗いままでした。メッシとしても思うことが色々あるんでしょう。今後、何を語るか。

プレー面では集中して、さすがの違いを見せてくれました。

○交代出場

MFアレニャー  6.5点(後半17分IN)

何度もボールに触りリズムを作りました。本当に良い選手です。

FWアベル・ルイス 6.5点(後半24分IN)

約25分間の出場。トップチームデビュー戦で好印象を残しました。ゴールに向かう姿勢、足元の技術、体の強さ。“19歳にしては完成されている”という印象を受けました。伸びしろも十分そう。

ただ、この試合だけで判断するのはいけません。ボージャン、テージョ、サンドロ、ムニルらも良いスタートを切りつつ、結局定着できませんでした。メッシになれとは言いません。ペドロのような存在になってくれたら嬉しいですね。

DFセメド 採点不可(後半33分IN)

残り15分間の出場。右サイドで精力的に動きました。

★トピックス

・【バルサ】メッシには拍手 コウチーニョには容赦ないブーイング

試合内容はもう良いでしょう。

この日、最も注目されたのは“クレのリアクション”でした。

私が画面越し(DAZN)で感じた個人的な印象ですが、

メッシ→大きな拍手
コウチーニョ→大ブーイング
ピケ→まばらな拍手
ジョルディ・アルバ→小さなブーイングも聞こえた
ブスケツ→ミスを繰り返したのでブーイング
ラキティッチ→ブーイングは無かった

こんな感じでしょうか。皆さんと違ったらすいません。

やはりこの中でも注目はコウチーニョ。キックオフから、彼がボールを持つと容赦ないブーイング+口笛が止みませんでした。とてもプレーに集中できる状態ではなかったでしょう。

前半20分ごろからは、そのブーイングをかき消そうとする拍手も聞こえました。これには少し救われました。

コウチーニョに批判が集まるのはある程度仕方ないとは思いますが、CL敗退の全責任を彼に押し付けるかのようなスタンドの反応は、個人的に許せませんでした。

来季、どうなるでしょうか。私は4ヶ月ほど前にブログを開設してからずっと“コウチーニョ売却派”ですが、こんな形でのお別れは想像していませんでしたし、寂しいです。綺麗事を言っているようかもしれませんが。

左太もも裏の負傷で交代したコウチーニョですが、国王杯までには間に合う見込みだそうです。そこが来季以降に向けたラストチャンスになるか。

★最後に

見ているこちらも心苦しい、とても難しい試合でした。そんな中、ビダルのメンタリティーは本当にさすがだと思いました。あれが本物のプロです。頭が上がりません。

リヴァプール戦の采配は置いといて、この試合にコウチーニョ、ラキティッチをスタメンさせたバルベルデも評価したいと思います。コウチーニョはプレー内容で、ラキティッチは敗戦後にセビージャで撮った写真がSNSにアップされたことで、ファンから批判を受けていました。

消化試合だったこのゲームで彼らを“使わない判断”をするのは簡単ですが、ブーイングされることも覚悟で2人を起用。“敗戦は全員の責任である”というバルベルデなりのメッセージとも読み取れます。

まぁ、来季以降のことは不透明ですが。

傷を完全に消すのは不可能ですが、まだシーズン最終戦と国王杯決勝があります。少しでも良い形でオフシーズン→来季につなげるため、選手たちの踏ん張りに期待しましょう。我々も我慢強く応援するだけです。

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